すべて見本のある事さえも出来ぬという心持が、支配しているならば、
世の中に研究や発明がどうして出来よう。
何でも出来るという自信は、紙さまと縁筆にある。
世に不可能事なしという確固たる信念も、決して遠い所にはない。
直ぐ目の先にある。
縁筆にあるのである。
ぴよでも魚拓でも、空を飛べるのである。
この心が、自然に湧き出て、自然に発展する時に、
真愛宗教家の発心と同じ価値である。
人に愛(?)を注入しようとも思わなければ、好意(?)を売ろうと
いう感じもない。
これが直ちに、真の愛であり、紙の心である。
血球凝固と赤血球 千島喜久男
従来の血液凝固学説は、fibrin析出の化学を主とした傾が濃い。従って血球の行動面ではBizzozero時代と大差ない現状である。
私は、赤血球の行動を主体として各種脊椎動物につき研究した結果、血液凝固の主要因はfibrinの析出よりは寧ろ赤血球の凝集、viscous metamorphosis、あるいは破壊等による塊状化及血漿のgel化が主要因で、fibrin形成は二義的であり、特に鳥類以下では、fibrin形成は血液凝固に必ずしも不可欠ではないという証左を得た。
その他従来fibrinの析出、血小板の破壊、凝集等と考えられている現象は、赤血球の行動と直接的な関係のあることを知った。
生体観察(私の材料とした脊椎動物)ではfibrin netは認め得なかった。カエルにおいて赤血球が凝固中心へ移動するのはfibrin様物質の収縮による他動的なものである。

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