炎症の治療法 千島喜久男
(1)対症療法
現代の西洋医学は、対症療法的な傾向が強い。この方法は、病気の症状に対して挑戦し、攻撃するやり方である。種々な物理化学的な方法で、熱が出れば解熱剤を、下痢に対しては止瀉剤を、疼痛に対しては麻酔剤や鎮痛剤を、便秘に対しては下剤を、腫瘍に対しては外科的剔出をといった具合である。
しかし、いつでもそれの反作用は、もっと広範囲にわたるものであり、炎症の患部を一定時間冷却すると、その後では反動として血管の拡張と増強によって、前よりも一層患部の充血や腫重が起こるのである。
対症療法は、それだから時によって、その反作用が治療効果を挙げている場合もあるわけ。一般はそれに気づいていないけれども。しかし多くの場合に対症療法は、一時的に症候を抑圧するのみで、自然の内部からの治療を抑えたり、破壊したりする危険を伴い易い。
(2)自然療法
これは古来東洋の治療法であり、西洋の対症療法に全く対照的である。これは炎症その他の病気は、生体が生まれもっている自然の良能(自らの内にある自然の力によって心身の秩序と調和を防衛し、健康をとり戻す能力)によって、健康を恢復するために現わす組織の活動なのである。だから病の症候は、これを無理に抑圧すべきものではなく、自然に良能にすべきだという立場である。
しかも良能はたとえ局所であっても全体と密接なつながりをもつと考え、西洋医学の分析的なのに対し、全体的な立場をとることはLindlahrの次の言葉にも表れている。“肉体の局部に発生する炎症は、それ自体は病気ではなく、自然が病的障害を除くために、最善の努力を払うように、その場所と方法を示す自然への標識となるものである。その急性徴候は局所に現われるが、その症状の原因となり、それをはぐくむものは、常に体の全組織にわたっているものだから全身病として治療もされなければならぬ”。これは現代の西洋医学が反省すべき点を指摘している。
現代医学は、原因療法を論じないわけではないが、一般にそれが忘れられがちである。対症療法と自然良能による内からの治癒を助けることに、もっと力がそそがれてよい。
従って炎症の治療も、原因除去と自然良能に重点をおくべきである。
〇減食
各種の炎症に対し適当にこれを実行すれば極めて有効である。
その理由は、炎症は血液の集中によるものであるが、減食は血液を正常化し、炎症部位の組織や腫瘍の細胞から血球への逆分化を促し、炎症を軽快させる作用のあることは、私の血球と固定組織との間の可逆的分化説の理論から当然推論できる。
おひさま母さん!
ありがとサンキュ!


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